2023年4月22日配信
酒田 理人(株)ブログウォッチャー 代表取締役社長
位置情報データ黎明期からの想いと、AIと次の時代へ
(所属や役職は配信当時の情報となります)
記念すべき第1回は、株式会社ブログウォッチャーの酒田社長の登場です。
2015年ごろの位置情報・黎明期から業界を引っ張ってきた生粋のロケーションパーソン。
構想してきた業界団体の成り立ち、AI-ChatGPTと位置情報・・・
ロケーション施策って本当に効果あるの?(あるよ)など、
さまざまなトピックスをフランクに(ぶっちゃけ)お話し頂いています!
LBMAグローバル日本支部の創設の”言い出しっぺ“のひとりが酒田社長。
その背景にあったのが「位置情報の共通ルール・ガイドラインがないと、みんなが困る」という課題感です。
そんな酒田社長が最も苦労したと思い返すのが「ガイドライン作成」=「ルール作り」の部分でした。
「こうしたい」「こうしなくては」という想いを持ったメンバーら20~30人が集い行われた議論は白熱・・・長時間に及び、収集がつかなくなる場面も。こうした議論を経てできた現在のガイドライン。酒田社長は満足するものができたと話します。
酒田社長が位置情報業界に身をおいたのは13年前。
その歴史の中で、位置情報が広く知られるようになった最初の波は「Pokemon GO」。
次の大きな波が「コロナ禍」でした。コロナ禍で話題となった「人流」。
そしてコロナを経た今のタイミングだからこそ、改めてマーケティングや新しいことに挑戦する・・・
位置情報を活用した様々なアイデアが、生み出されていると実感しているそうです。
人員・売り上げが年々増加しているブログウォッチャーですが、実はコロナ禍で、一度停滞の時期を迎えました。
その背景にあったのは、主だった広告ビジネスが厳しくなったこと。しかし新たなビジネスチャンスが。
それが「データ分析」「データ利用」のニーズの増加です。
人の流れ・動きを知りたいといった、国の機関や研究所などが顧客となり、位置情報のデータは様々な活用ができる、
新たなビジネスの可能性が広がったものもコロナ禍でした。
これまで位置情報の活用はマーケティングや、広告が主になっていましたが
今や不動産系、建設業界・・・これまでにデータ活用をしてこなかった業界からも注目されるように。
人の動きを分析し、新しい建物の建設に活かす。新しく道路を作る上で、人流データ活かす・・・など
「データの使い方のリアリティが高まっている」と感じています。
一方で、位置情報データを活用したい顧客からよく提起されるのが
『位置情報データを使った施策 本当に効果があるの?』という疑問。
酒田社長は位置情報データを活用した広告を始めた2015年には、一般的ではなかった
「位置情報を使ってターゲッティングをする」という提案が、今や大手の広告プラットフォームでも当たり前のように組み込まれていることが、
ひとつの答えだといいます。
ただ、地下やビルの屋上など、データの精度が低くなるといった不得意な部分もあるので「合う」「合わない」を見極めて活用していくことも重要だと指摘します。
今はまだアナログな部分も多分にある位置情報データ。いずれはChatGPTのように、データ分式自体を機械が考える時代がくるのではと酒田社長。そこで必要とされるのが、データ自体をどう機械化していくかということ。そうした未来もそう、遠くないのかもしれません。
一方で位置情報業界への規制については危機感を抱いています。ChatGPTのように、位置情報がAI化される際に、
DDPR(=一般データ保護規制)がAIに関しての法案を通そうとしていたような議論となる可能性も示唆します。
そこで必要とされるのが、LBMA Japanのような団体のルール作り、ガイドラインで業界自体が「なんとなく怖いからルール作りを」ではなく、「こうすれば大丈夫だ」といったガイドラインだと、団体への期待感を語りました。
最後は位置情報業界の黎明期を知る酒田社長だからこそ言える、
「人流データを使って業務をよくできない会社はない」という強い言葉で結びました。
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