2024年11月25日配信
齋藤 淳彦
株式会社MOYAI 執行役員CBO
エッジAIデバイスの可能性と新たなビジネスモデルへ
(所属や役職は配信当時の情報となります)
株式会社MOYAIが開発・提供するビーコン搭載の蛍光灯一体型のエッジAIカメラ「IoTube」。
電車内での課題解決をきっかけに生まれたこのデバイスは、鉄道業界で多く採用されており、
痴漢防止など安心・安全・快適に貢献しています。
そして、ユニークな形状が目を引くデジタルサイネージ「INFODIA」。
これらのソリューションから取得したデータの活用にあたって、
MOYAIが目指すのはLBMA Japan内での「協業」です。
アイデアで社会課題解決する、そして新たなビジネスチャンスを創出したい、そんな思いを伺いました。
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電車内の痴漢激減を実現。「安心・安全・快適の確保」を実現したエッジAIカメラ「IoTube」
2019年に設立されたMOYAI。
MOYAIの前身である「ゲート・オブ・ライティング&ビジョン(GLV)」は、
10年以上にわたりデジタルサイネージ事業に取り組んできました。
首都圏を中心に70カ所以上の屋外デジタルサイネージを展開し、東京ドームのバックスクリーンや京セラドームなど、
日本を代表する施設でも数多く採用されています。
そして、デジタルサイネージ業界で高い評価を確立したGLVの経験とノウハウを引き継ぎ、
新しい時代に向けた事業を進めるため、設立されたのがMOYAIです。
2023年12月にはGLVからMOYAIに全事業を譲受し、
エッジAIカメラとビーコンを活用したサービス、デジタルサイネージを活用したサービス、この2つの事業を柱に展開しています。
MOYAIが手掛けるソリューションの一つ目の柱が蛍光灯一体型のエッジAIカメラ「IoTube」です。
通信とデジタルサージを組み合わせた監視カメラですが、センサーやビーコンを搭載しており、
監視機能だけでなく将来的なデータ活用を視野に入れた革新的なソリューションです。
IoTubeは現代表である渡辺社長のアイデアから生まれたといいます。
電車内で電灯を見たとき「ここにカメラを設置したら面白いかもしれない」というひらめき、
そして電車内での痴漢防止やセキュリティの向上といった社会問題を解決したいという思いから開発・製品化され、
現在では国内の鉄道会社10~11社が採用し、20,000~30,000台が稼働しています。
IoTubeを導入したことで、痴漢が激減したケースもあり、
まさにMOYAIが企業モットーとする「安心・安全・快適の確保」を実現したソリューションとなりました。
今後はIoTubeの普及と並行して、センサー類やビーコンから取得したデータを活用した
新規ビジネスの立ち上げにも注力する方針です。
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ビーコンを搭載した「INFODIA」 データ活用目指し新たなビジネスモデルへ
そしてMOYAIのもう一つの柱が、INFODIAをはじめとした、デジタルサイネージとビーコン技術を組み合わせたソリューションです。
デジタルサイネージが設置される場所には必ず電源が確保されているという特徴があるだけでなく、
デジタルサイネージは通常ビーコンが置かれないような場所にも設置されるケースが多く、
これを活用することで新たな付加価値を提供できる可能性があるという発想から、ビーコンを搭載したといいます。
INFODIAは沖縄県那覇市国際通りにも設置されており、
防水、沖縄の塩害にも耐えられるだけでなく、雪国の寒さにも耐えられる性能を持っているといいます。
そしてGLV時代から培われたデジタルサイネージのノウハウを生かし、他社が追随できないような提案ができることも
MOYAIが手掛けるデジタルサイネージの強みです。
今後は、その場にいる人に応じた情報がスマホやサイネージで表示されるだけでなく、設置されたAIカメラによって行動を分析。
さらにビーコンから発信される情報によって行動の変化を観察・分析することで、位置情報データを有効に活用すること目指しています。
現在は主に人流データの収集を行っていますが、今後はビーコンを活用し、さらに踏み込んだデータ分析を行う計画もあります。
こうしたデータ活用に向けて、
MOYAIはLBMA Japan会員企業をはじめとした、長期的なパートナーシップを築けるような企業を探しています。
サイネージの設置場所、カメラの設置場所を一緒に探す企業だけでなく、
一緒にデータビジネスを立ち上げられるパートナー企業を見つけることで、スピード感を持ったビジネスに取り組んでいきたいとしています。
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