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2023年5月22日配信

米村征洋

(株)NTTデータ 法人コンサルティング&マーケティング事業本部 課長

NTTグループの地図・GISシステム開発 スマートシティ実現のためのまとめ係として

(所属や役職は配信当時の情報となります)

インターネット黎明期から、NTTグループの地図・GISシステム開発を歴任してきた米村氏。

その経験と実績は、法人コンサルティングとして確実に活かされている。

スマートシティ実現のためのまとめ係として、様々な事業者との共創を推進する想いを語って頂きました。

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「共創」の中核を担うNTTデータ NTTデータの目指す「スマートシティ」とは

NTTデータでは以前は地図会社からデータを購入し、

独自の基盤を構築して企業の業務システムやポータルサイトに地図データを提供するサービスなどを行ってきました。

しかし、Googleや他の企業がAPIを通じて地図データを提供するようになったことから、顧客の業務に合わせてカスタマイズした地図サービスを提供する方向にシフトしました。

提供しているのは場所を表示するためだけの単純な「地図」ではなく、企業の効率化と生産性の向上を支援し、業務の中核を担う「地図」です。

例えば、営業支援システムへの提供では、営業先の管理するための「地図」を。

不動産会社には、物件の管理をする「地図」を提供しています。

不動産業界では物件管理にExcelが広く使用されていましたが、こうした「地図」で業務のワークフローを管理することで、より分かりやすいインターフェースを提供できるようになりました。

そして現在、NTTデータではスマートシティやモビリティ分野における新たなインフラのイノベーションに注力しています。

これまでは地域の業務システムを中心に地図技術を提供していましたが、今後はそのビジネスモデルを進化させ、より広範な分野に貢献することを目指しています。

NTTデータが提案するスマートシティのコンセプトとは、都市全体の効率が高まることで、生活の質に向上するということです。

そしてそれを目指すためには、多様な企業や業種が協力し、革新的なソリューションを開発することが求められます。

そうした中でも位置情報技術は、スマートシティの基盤として重要な役割を果たしますが、単独ではなく他の技術やシステムと組み合わせて活用されることが増えてきたといいます。

NTTデータが目指す「スマートシティ」とは、都市が統合されたデータとシステム機能、位置情報を基盤にしたいわば「都市OS」が備えられている状態のことだといいます。

また、様々なデータが統合・活用され、こうしたデータを市民が提供する代わりに、より便利なデータを受け取れる・・・など市民にとってデータを提供するメリットが感じられるような仕組み作りも重要だといいます。現時点ではスマートシティはまだ実験段階や部分的な実施にとどまっていますが、スマートシティが実現すれば都市全体が効率的に機能し、市民生活を豊かにするだけでなく、企業活動にもメリットがあるといいます。

 

スマートシティ実現において欠かせない「位置情報」ですが、モビリティ分野でも自動運転車や公共交通機関の効率化、物流の最適化など、多くの応用が考えられています。

これらのシステムはまだ立ち上がりの段階ではありますが、NTTデータではこの分野でも新しいコンセプトを発信し、積極的に関与していくことで、今後の発展の可能性を探っています。

今後もスマートシティやモビリティ分野での位置情報技術の活用に注力し、新しいインフラのイノベーションを推進していきます。

これらの分野では、協業や新しいコンセプトの発信が重要となり、NTTデータはその中心的な役割を担っていく方針です。

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日本最強のまとめ役が「共創」で生み出す未来の都市、モビリティ

米村さんは学生時代からGIS(地理情報システム)に関心を持ち、その道を歩んできました。

環境問題とコンピューター技術に興味を持ち、その接点としてGISに出会ったことが、キャリアの出発点となりました。

学生時代はGPSを使って都市のヒートアイランド現象を計測するなどの実験などを行い、修士論文では、カンボジアのアンコール遺跡の復興プロジェクトに参加したといいます。

遺跡の3Dマッピングを行うために、デジタルカメラを用いて遺跡の撮影を行い、そのデータを基に遺跡の立体像を自動生成する試みを行いました。また、アドバルーンを用いて空中写真を撮影し、上空からの遺跡の撮影データを地図に反映したといいます。

こうした経験で得た、新しい技術や概念を取り入れた「地図」への関心が、現在のスマートシティの実現に向けた取り組みにつながっていると話します。

 

近年、著しく発展する「モビリティ」。NTTデータでは、将来的な完全自動運転の時代に備え、「移動中の車内」に着目しています。

自動運転技術が進展すると、車内の役割が大きく変わります。「運転」が必要なくなることから、例えばテーマパークに向かう途中でその雰囲気を車内で先取りしたり、目的地の情報を事前に取得したりするなど、移動そのものを楽しむ新しい体験が提案しています。

また、 EVについては「充電」に着目しています。

例えばEV利用者が提供する位置情報を基に、充電施設の最適配置や効率的なエネルギー利用を提案することで、EVの利便性が向上し、より快適なモビリティ体験が実現できるといいます。

こうした取り組みはすべて、様々な企業や組織との協業が不可欠です。

NTTデータではこれまでも、技術やデータ、コンセプトを持ち寄る各企業や組織のまとめ役として、単独では成し得ないことも、パートナーシップを通じて可能にしてきました。

こうした強みはそのままに、今後も協業を通じて、テクノロジーとデータを融合させ、持続可能で快適なモビリティ体験を提供したいと話します。

まさに「共創」によって、新しい価値を生み出す。

日本最強のまとめ役として、パートナーシップを通じて技術とデータを活用し、より良い社会を実現する「新しい未来」を築いていきたいと考えています。

関連キーワード:

#スマートシティ #モビリティ #GISシステム #EV 

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