2024年11月4日配信
内山 英俊
株式会社unerry 代表取締役社長
電気、ガス、水道、unerry:グローバルインフラ企業を目指し
(所属や役職は配信当時の情報となります)
2015年の創業から上場を経て、平均40%以上の成長を続けるunerry。
さらに今年、同じくLBMA Japan会員企業のブログウォッチャーと“共創”=業務提携をしました。
さらなる成長が期待されるなかunerryが今、注力しているのが唯一無二のリテールメディアサービスの提供、
データを活かした街づくりの領域、そしてグローバルビジネスです。
データ面でのインフラ企業を目指し、電気・ガス・水道・unerry・・・を掲げる想いを聞かせていただきました。
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年平均40%の成長。上場も果たしたunerryが掲げる「次の一手」とは
2015年に創業したunerry。
当初はビーコンを利用したサービスからスタートしましたが、現在ではGPSや4.2億のIDに基づいたスマートフォンの位置情報データ取得し、
これをもとに分析サービス、広告サービス、システムソリューションサービスという3つの事業体を構築しています。
そして現在は、年平均40%以上の成長を続け、2022年には上場を果たしました。
unerryの主要顧客は、小売業や外食産業、町づくり事業者、商業施設、観光庁など多岐にわたります。
そして今年の重要なトピックとなったのは、ブログウォッチャーとの業務提携です。
ともすると競合関係にあると見られがちな両社ですが、6年にわたる交流を通じて
「技術」や「顧客に対してのデータ取得ポリシー」などに似た部分があることが分かり、
顧客のニーズに応えることや、市場のプラスにつながるといった思いから、業務提携という“共創”に結び付いたといいます。
両社が手掛ける事業に関しては、相違点があることから、デメリットはなく、顧客や検討中の企業からも好評だといいます。
こうした“共創”を経て実感したメリットが、LBMA Japanの大きな流れになることにも期待を寄せています。
unerryでは今後の成長分野として、3つ取り組んでいる分野があります。
まずは、リテールメディア。現在、リテールメディア市場には大手広告代理店から新興企業までが次々に参入していて、
まさに「戦国時代」という様相を呈していますが、
unerryは「位置情報データを扱う」という点において、唯一無二の状態となっており、
他のリテールメディアプレイヤーと差別化を図ることにも成功しています。
2つ目は街づくりの領域です。
従来から取り組む企業が多い一方で、スマートシティの可能性はまだ十分に開拓されていません。
これまでunerryがあまり手をつけてこなかった領域であり、今後大きな成長が見込めると考えています。
そして3つ目は、グローバルビジネス。北米やアジアへの事業展開です。
日本発の企業として、グローバル市場においてロケーションデータ活用のリーダーとなることを目指しています。
一方で、国ごとの文化や習慣の違いなどのハードルはありますが、成功のカギは掴めていて、今後の進展が期待されます。
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「電気・ガス・水道・unerry」 見えないけれど必要不可欠な存在に
位置情報に長くかかわってきた内山氏。データ分析においては「スケーリング・ロー」の概念を注視しています。
データ量とバリエーションの豊富さが、精度向上に直結するという考えであり、
その観点において生成AIを効果的に活用している企業に注目しています。
そしてunerryの4.2億IDに基づく位置情報データも、分析の深度や価値を高めるためにデータの多様性が鍵を握ると考えています。
また、TikTokのようにリアルタイムで数十億パラメータを処理し、瞬時にレコメンドを行う技術のような、
分析結果を即座に活用できる体制が今後のデータ活用において大きな革新をもたらすと見ています。
unerryでは「電気・ガス・水道・unerry」というビジョンを掲げています。
都市や生活のあらゆる場面で「見えないけれど必要不可欠な存在」として活用されるunerryのデータは、まさにインフラのそれであり、
表立って派手ではないが、社会の裏側で支える存在であろう、という意思がこめられています。
このビジョンを実現するために、今後もデータの信頼性・安定性をさらに向上させるとともに、
“共創”などを通じ、この1、2年でインフラ企業としての基盤を確立していきたいと話しました。
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